京都・裏寺 メシと酒「百練」

第125回 ニーナ・シモン編

すべての色が変化するあの歌です。

このあいだこんなことを書きました。

「若い頃、俺は自分から居酒屋に行くことはあまりなかった。居酒屋というなんでもありなところに人はなぜ行くのかと思っていたし、ほかにいかねばならないところがたくさんあった。
宵の口にはバーに行かねばならなかった。午後4時から開店するバーには4時に行かねばならなかった。大阪に行けば5時開店のバーに合わせて仕事や用事をすませないといけなかった。ロイヤルホテルのリーチバーには出来るだけ陽が高いあいだに行ってカウンターでギムレットのミストを何杯も飲まねばならなかった。しかもそこに行く時にはいい靴音がする靴を履いて行かねばならなかった」そんなことを書いた。

けれども百練は何でもありである。そしていつも宴の後半はカチャーシーな状態になっている。先日の東華菜館でもそうなっていました。四条大橋を歩く人達がみんな見上げていたそうです。そんなこともあって今宵はグッとくるニーナ・シモン。アイラビュー、ポギーです。最高の歌声、最高の感度、すべての色が変化するあの歌です。さあもう六月も七日です。チョットやりましょう。あー、カマンベール。

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